【ダイヤモンド電池/半導体】核廃棄物の再利用で電池寿命は3万年

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【ダイヤモンド電池/半導体】核廃棄物の再利用で電池寿命は3万年

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放射性廃棄物の再利用について長年、研究が続けられてきましたが遂に放射性廃棄物を材料にしてダイヤモンドの電池を製造することに成功したということが明らかになりました。「ダイヤモンド電池」の材料として使われている、人工ダイヤモンドを作り出す技術は日本が開発したとされています。しかも、「ダイヤモンド電池」の寿命は3万年ということで充電も電池の交換も不要ということです。この事実は、電池を使用して作動する本体が電池よりも先に交換が必要となる時代が来ようとしているのかもしれません。また、近年では人工ダイヤモンドを半導体に応用する研究も進んでいるようです。日本が世界最高の出力電力を記録しているということです。「ダイヤモンド半導体」と呼ばれている新開発の素材の弱点をカバーする開発も進んでいるということで期待されています。そこで今回の「TimeMachineMuseum」では、「ダイヤモンド電池」技術と「ダイヤモンド半導体」技術に注目します。


「ダイヤモンド電池とは?」

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「炭素14」と呼ばれる素材で「ダイヤモンド電池」は作られていますが、材料の調達先も注目できます。なんど原子力発電所で使用済みとなった放射性廃棄物が材料となっているのです。原子炉で使用される黒鉛は、鉛筆の芯と同じく安全な炭素から構成されていますが、原子炉の放射線に長時間接することで放射性を持つ「炭素14」という「放射性同位体」に変化するのです。この「放射性同位体」とは、同じ元素で重さが異なるものが同位体と呼ばれており、その中でも不安定で放射線を発しながら壊れていくものを「放射性同位体」と呼ばれています。黒鉛でこの素材に当たるのが重さ14の「炭素14」ということになります。「放射性同位体」が出す放射線のエネルギーを電気エネルギーに変換する装置が原子力電池と呼ばれています。そのうちの一つとして注目されているのが、「ダイヤモンド電池」ということになります。そして、核廃棄物の「炭素14」を人工ダイヤモンドに変換する技術も注目です。この人工ダイヤモンドに変換したのち、そのままだた危険を伴う(放射性レベルが下がっても毒性が弱まるまでに何千年もの年月がかかる。)ために放射線を発しない人工ダイヤモンドでその上からさらに覆うというのです。鉛だと放射線を閉じ込めることが可能ですが、電気抵抗が大きくなってしまうこともあり人工ダイヤモンドで覆うということです。


「ダイヤモンド半導体」

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「ダイヤモンド半導体」に利用されている人工ダイヤモンド技術。シリコン製の半導体を超える材料として注目されているのがダイヤモンドです。20年以上前から「究極の半導体」として注目されているのです。この人工ダイヤモンドですが、このダイヤモンドを人工的に作り出す技術は日本が最初に開発した技術です。1980年代に世界で初めて技術を確立して世界中で宝飾用のダイヤモンドにも使用されているのです。炭素原子からダイヤモンドの透明な結晶ができたことで世界から技術開発が注目されました。


「海外における人工ダイヤモンド技術とは?」

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1980年代は日本の人工ダイヤモンド技術が世界から注目を集めていましたが、現在では海外の人工ダイヤモンド技術の開発技術の進歩が際立ってきています。例えば、イギリスの「英国原子力公社(UKAEA)」とイギリスのブリストル大学が2020年に「炭素14」を使用した「ダイヤモンド電池」を発表しています。原子炉の解体で生じる放射性廃棄物、黒煙を利用しているようです。そのために量産化が検討されており注目が集まっています。さらにイギリスの「アーケンライト」という会社が「ダイヤモンド電池」の商用化に向けて設立されています。電池の設計が決定次第、量産化に向けた生産設備を建設する計画になっているということです。このプロジェクトは2024年の市販化が目標となっています。

またアメリカのバッテリー開発企業「NDB」は、「ダイヤモンド電池」を使った初期実験で優れた結果を出したとされています。プロトタイプは開発されていないものの、概念実証は済んでいるようです。「ダイヤモンド電池」で「iPhone」を使用する場合、10年間も充電する必要がないと発表されています。そして、リサイクルされた核廃棄物から作り出されたバッテリーのメリットは、「環境に負荷を与える二酸化炭素のような排出物や破壊的な副産物を生成せず、再生可能エネルギーのように天候に依存することもない。」とされています。


「日本国内のダイヤモンド電池企業とは?」

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日本企業において「ダイヤモンド電池」の開発に携わっているのが、「九州電力グループ」。自己完結型の水洗トイレを開発し、電源に原子力電池が使用されています。しかも、微生物で分解するバイオトイレということです。核廃棄物から作り出した原子力電池ということですから、これは「ダイヤモンド電池」を意味していると思われます。また「トヨタ自動車」は、「JAXA」の月面車も作っています。この共同開発の中で原子力電池を開発し「ダイヤモンド電池」の開発スピードを速めているかもしれません。


「炭素14のデメリットとは?」

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「炭素14」を使用する場合、デメリットも知っておく必要があります。それは出力が非常に弱いということです。「半減期」が長い電池ほどに放射線は弱くなる特徴があり、電気自動車(EV)などの高出力が必要な用途には向かないと言えます。「IIoTデバイス」やペースメーカーといった省電力デバイスが中心になると言われています。


「ダイヤモンド電池の開発分野とは?」

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「ダイヤモンド電池」は、出力が弱いというデメリットがあるものの、佐賀大学の教授が従来のダイヤモンド半導体のおよそ20倍とされています。これによって得られた結果は、世界最高の出力や電力を記録しています。「ダイヤモンド半導体」の電流値が極めて低いことやデバイスの寿命が短いことへの解決策として高純度で大口径の「ダイヤモンドウエハー」と呼ばれる集積回路の基盤を開発しています。その開発が成功し「ダイヤモンド半導体」のデバイスでは、電力性能が改善しデバイスの劣化も抑えられるものでした。今後は、合成ダイヤモンドをエレクトロニクス産業に生かそうという研究が勧められています。ダイヤモンドで半導体を作る技術と従来のシリコンに比べて高い応力を発揮する。電圧に耐えられる性質は30倍以上、熱を早く分散させるための熱伝導率は10倍以上にも及びます。さらに「人工ダイヤモンド」は品質に問題があるものの「立命館大学」が「天然ダイヤモンド」の培養に成功しています。そして、「ドープダイヤモンド」が開発されています。

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管理人:TMM

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未来に残したい、繋げたいをテーマに日々を過ごすことに夢中。そのテーマに自然界、歴史、科学、教育など、あらゆる方面から未来と過去を行き来出来たら、現在どうなっているか、これから先どうなるのか気になることが多く、今更ながら様々な分野を勉強中。