【電磁レールガン・高出力マイクロ波照射装置】実用化開発費と性能

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【電磁レールガン・高出力マイクロ波照射装置】実用化開発費と性能

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世界情勢が最も不安定な状況となっており、今後、世界はどうなるのかという不安が世界中を包んでいます。とりわけ日本は、国際的にも軍事面で防衛のみの政策がとられているために戦渦に巻き込まれるとどうなるのか、軍事侵攻をされたとき国を守れるのかというのが焦点となっており、メディアでも取り上げられています。そのような中、日本の開発する最新の兵器に世界中が注目しているというのです。日本の国土を守るために防衛省は様々な最新兵器の開発に取り組んでいます。その中でも「電磁レールガン」、そして、ドローン対策として開発されているのが「高出力マイクロ波発射装置」であり、世界中が注目しているのです。そこで今回の「TimeMachineMuseum」では、「電磁レールガン」と「高出力マイクロ波照射装置」に注目します。


「電磁レールガンの性能」

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日本を取り巻く安全保障環境が厳しくなっている現状、防衛省は先端技術を取り入れることに注力しています。とりわけ「電磁レールガン」は実用化されるように開発が進んでいるようです。この「電磁レールガン」ですが、もちろん火薬を使用する「レールガン」とは異なり、砲身の中に取り付けたレールに電気を流すことで生まれる電磁力を使用し、物体を加速して打ち出す装置のことです。防衛装備庁の実験では「マッハ7」に近い、秒速2297メートルを記録したこともあり連射が可能で射程も長い点が特徴となっています。これによって敵から反撃される可能性が少ない遠方から迅速に攻撃を仕掛けることが出来るというわけです。「レールガン」は重量が8トンの重厚なボディに電磁力のエネルギーで弾丸を発射します。「レールガン」の弾は炸裂を内蔵しないので目標を破壊するのは、それ自身が持っている運動エネルギーとなります。そのために弾のサイズや重量が小さくても高速で打ち込むことが出来れば相応の破壊力を発揮することが期待できます。1発当たりのコストも安価となっており、秒速2000メートル以上のスピードは、命中時には強大な威力を発揮します。防衛省は「レールガン」を本格的に開発しマッハ5を超える極超音速で飛ぶ、ミサイルの迎撃を主な目的に対艦攻撃での活用も期待しています。しかしながら、「レールガン」を製作して弾を発射するところまでは開発が進んでいるものの、実用に耐えられる兵器として実現しようとすると課題がいくつかあるということです。


「電磁レールガンの実用化へのポイント」

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「電磁レールガン」を開発し実用化に向けて進んでいるものの課題も残っています。その最大のものが電力供給です。例えば、出力64MJの「レールガン」を実現しようとすれば、供給する必要のある電力がそれを下回ることはありません。さらに瞬間的に発射するので電力は瞬間的に供給する必要があります。そのために蓄電システムは必要不可欠となります。2088年1月の試射では、発射に先立ち4分間のチャージ作業が必要になったということです。ということは連射することは現段階では難しいということです。そのために「レールガン」のために専用の電力蓄積供給機材の開発が進められているということです。


「ドローン兵器による脅威」

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最近では、兵器としてドローン技術が発達しさらなる脅威をもたらしています。2020年のナゴルノカラバフ戦争では正規軍同士の戦いで自爆ドローンが使用されるなど、世界各地でドローンの運用や開発が進んでいます。このことは最近のウクライナ侵攻でも取り上げられていました。こうした自爆ドローンはイスラエルなどで製造、輸出されており、アゼルバイジャン軍がアルメニア軍に対して使用し、戦いを有利に進める要因の人るになったと考えられています。中国では偵察用ドローンが先行しており、後方の戦闘機部隊に情報を送るといった演習の実施、対空ミサイルや対地ミサイル、対艦ミサイルを搭載可能な「雲影」ステルスドローンを開発するなど世界で最もドローンの運用や開発が進んでいると言っても過言ではありません。ドローンは軍用機と比較して小型で安価で兵士を失うリスクも減らせることから各国で導入が進んでいるということです。


「ドローン対策として高出力マイクロ波照射装置を開発」

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防衛省は、ドローンを無力化できる「高出力マイクロ波照射装置」の開発に注力しているということです。日本が新たに開発した「高出力マイクロ波照射装置」というのは、ドローンへの迎撃能力が格段に強化されているということです。マイクロ波とは、電子レンジで食品を加熱する際に使用されている電波のことです。そして、高出力マイクロ波技術とは、その照射によって対象物のアンテナや電磁的隙間などから侵入し、電子機器を故障や破壊させる技術のことです。これを応用して強力なマイクロ波をビーム状に照射することでドローン内部の電子制御システムなどを故障させることができるということです。実際に小型ドローンに対してマイクロ波を照射したところ、マイクロ波のビームを受けてから間もなくドローンのプロペラが停止しました。ドローンの内部では中央にある制御装置が点滅し一定の電波の強さでドローンを墜落させたり、制御できなくさせたりすることができるということです。制御回路の中に一時的に強い電流が生じマイクロ波が通信系やセンサー系などのドローン内部の電子回路に影響を与えたためと考えられます。もしドローンが群れを成して飽和攻撃という状況に対しては、マイクロ波であればエネルギー源を確保していれば無限に照射できるというわけです。もしも、ドローンが電磁シールド加工されていたとしても、それを上回る電波を浴びせることが出来れば回路を誤作動させたり、焼き切ったりすることができ破壊することが可能となります。


「高出力マイクロ波照射装置のメリット」

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「高出力マイクロ波照射装置」のメリットはいくつか挙げることが出来ます。

1:照射対象に光速で到達すること

2:ビーム幅があるゆえに命中率が高い

3:弾数の制約がない

4:低コストでの運用が可能

5:飽和攻撃に対処しやすい(装置の方向を物理的に変えなくても、マイクロ波の照射方向を電子的に変更できる)→位相配列方式を採用。

照射装置を車両に搭載できれば移動式も可能となります。将来的にはイージス艦搭載の迎撃ミサイルと地対空誘導弾という現行の2段構えのミサイル防衛網を補完することも期待されています。


「高出力マイクロ波照射装置の問題点と実用性」

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「高出力マイクロ波照射装置」の問題点として挙げられているのが、経路上に存在する水蒸気にエネルギーが吸収されてしまうことです。しかしながら、ドローン対策となると近接防衛用途となり問題とはなりません。開発が進めば地上配備型だけでなく、車両や艦船、航空機への搭載も視野に入ってくるとされています。防衛省は、「高出力マイクロ波照射装置」や「電磁レールガン」を対ドローン、対ミサイル用途の新兵器開発費として2022年度予算に次々と計上して、今年度は72億円を用いて実用化に取り組んでいるということです。

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管理人:TMM

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未来に残したい、繋げたいをテーマに日々を過ごすことに夢中。そのテーマに自然界、歴史、科学、教育など、あらゆる方面から未来と過去を行き来出来たら、現在どうなっているか、これから先どうなるのか気になることが多く、今更ながら様々な分野を勉強中。