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【グリーン燃料水素自動車】トヨタFCV車が電気自動車を超える性能
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脱炭素カーボンニュートラルが注目され、再生可能エネルギー、エネルギー資源の開発が急務とされている世界のエネルギー情勢ですが、このことは日常生活の移動手段である自動車に大きな変革をもたらしています。自動車業界は、ガソリンが不要となる最新の電気自動車の開発に注力しています。しかし、電気自動車のバッテリー容量や充電時間には、多くの課題があるのが現状です。そのような中で日本では電気自動車の問題解決に向けた新たな技術が次々と発表されており世界中から注目されています。そこで今回の「TimeMachineMuseum」では、日本の電気自動車に関する技術や開発の現状に注目します。
「日本の自動車メーカーのグリーン燃料開発」
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「トヨタ自動車」は、2021年11月に車両メーカー5社と共同でグリーン燃料の実現に向けて動き出します、というものです。この5社とは、「マツダ」、「スバル」、「ヤマハ発動機」、「川崎重工業」の5社での共同開発を行うというものです。そして、注目したいのが「グリーン燃料の実現に向けて動き出す」というもの。この「グリーン燃料」とは、ガソリンに置き換わる燃料のことです。現在の自動車は、排気ガスとして二酸化炭素や窒素酸化物などの地球温暖化の原因となる物質を排出していると言われています。しかし、ガソリンに置き換わる「グリーン燃料」を利用することが出来れば、二酸化炭素を排出しない自動車を作ることが可能になるということです。この「グリーン燃料」を使用することで脱炭素化に向けた社会実現に大きく近づくことが可能とされています。
「グリーン燃料を使用するメリット」
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「グリーン燃料」を使用することによって、どれほどのメリットがあるのでしょうか。まずは雇用を守ることが出来るということです。バッテリーとモーターのみを使用した電気自動車では、従来の内燃機関エンジン搭載の自動車に比べると部品点数が非常に少なくなります。しかし、これは現在の部品工場が不要になってしまうということを意味することになります。このために電気自動車の普及が加速すると地球の大気汚染は減少するのかもしれませんが、失業の問題が深刻化するとされているのです。そのことと比べてガソリンに変わる「グリーン燃料」を利用することが出来れば、部品点数を維持しながら地球にやさしい自動車を作ることが可能になるとされているのです。
「トヨタ自動車は2025年までに電気自動車を15車種投入」
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世界的に電気自動車が推進されているために「グリーン燃料」使用車の開発と共に日本メーカーも電気自動車の開発が急務となっています。そのために「トヨタ自動車」は2025年までに電気自動車を15車種も投入すると計画しています。さらにバッテリー生産能力を拡大するために今後の10年間で135億ドル(約1.7兆円)を投資することを発表しています。そして、「グリーン燃料」として水素を動力とする車両の開発は継続していくことも発表しています。
「日本の電気自動車の普及率」
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世界的に電気自動車が推進され普及が加速する中で日本は電気自動車の普及はどれほど進んでいるのでしょうか。実のところ日本は世界と比較すると非常に低いのが実情です。例としては2020年の日本の新車販売台数における電気自動車の割合は約0.6%です。他の国と比較すると、アメリカでは約1.8%、中国では約4.4%、ヨーロッパでは約5.6%という結果となっています。とりわけノルウェーでは新車販売台数のうち電気自動車の割合は約54%という数字となっています。このような現状の中、日本の経済産業省は「2040年までに新車販売で電気自動車とグリーン燃料適応車の合計100%を目指す」としています。そのために日本メーカーは電気自動車とグリーン燃料の実用化に向けた開発が進んでいます。
「グリーン燃料仕様の自動車のメリット」
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「グリーン燃料」を使用する自動車は、発電所の電気が不要であるために発電時の二酸化炭素を抑制することが出来ます。というのも日本では、火力発電所が主力の発電であるために火力発電によって電気を供給増大させていけば、それによって二酸化炭素の排出も増加するために日本では、「グリーン燃料」を使用するグリーン燃料自動車の方が結果的には環境に配慮することになるのです。
「日本におけるガソリンの代替燃料」
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日本においてガソリンの代替燃料として開発が進められているものが、「天然ガス」、「バイオ燃料」、「水素」などが挙げられます。
「天然ガス」:石油と同じ化石燃料の一つで、燃焼時の二酸化炭素排出量が石油の20%ほど少なくなります。さらに日本の海底には大量の天然ガスが存在しています。それゆえにガソリンの代替燃料として期待されています。
「バイオ燃料」:植物や動物の排泄物からできる有機性物質(バイオマス)を利用した燃料です。植物は成長するときに二酸化炭素を吸収しています。このためにバイオ燃料を燃焼させたときに発生する二酸化炭素は相殺され実質的な二酸化炭素排出量がゼロになるということです。
「水素」:酸素との急激な化学反応によって爆発します。この爆発をエネルギーとしてガソリンの代替燃料として使用することが研究されています。さらに水素は、酸素との結合時に電気を発生します。この特性を利用したのが燃料電池です。また水素の入手には水を電気分解するだけで良いということ、化学反応しても水蒸気しか発生しないという多くのメリットがあります。こうした特性を持つ水素は、「究極のクリーン燃料」とも呼ばれています。
「日本の水素自動車の開発」
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日本は従来から水素自動車の開発に注力してきました。なんと日本では50年以上前から水素燃料エンジンの開発が始められていたのです。水素を利用した自動車には「水素燃料電池車」と「水素エンジン自動車」が存在しています。電気自動車は「EV」と呼ばれていますが、水素燃料電池車は、「FCV」と呼ばれています。この「FCV」とは、水素と空気中の酸素を利用して発電する燃料電池車を使っています。このために「FCV」で補給するのは「水素」のみとなっています。そして、水素は水素ステーションを利用することでガソリンのような感覚で補給することが出来ます。電気自動車は充電に長時間かかってしまうという問題があります。現在普及している電気自動車の満充電まで6時間~8時間を必要とします。しかし、「FCV」であれば、水素の充電時間は1回あたり約3分と非常に短時間で完了するというメリットがあります。さらにステーションからの航続距離に関しても「FCV」は700km以上の走行が可能です。電気自動車の航続距離は400km程度ですので、こうしたことからも「水素燃料電池車」には多くのメリットがあると言えます。「水素エンジン自動車」は、従来のガソリンエンジン車と同様に水素を燃焼させるエンジンを搭載しています。水素を燃焼してみても水素を燃焼させても水素を燃焼させますが、発生するのは水蒸気だけです。
「水素燃料電池車の問題点」
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水素を利用することには問題点もあります。水素ステーションの不足や車両及び水素価格が高価であることなど、解決するべき問題が多くあるようです。
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