【日本の水素エネルギー】特許数世界1位の水素技術でトップシェア

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【日本の水素エネルギー】特許数世界1位の水素技術でトップシェア

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世界的な脱炭素、カーボンニュートラルの推進となりエネルギー資源の転換期を迎える中で、日本は資源の乏しい国という認知から厳しい経済状況になるという悲観的な見方も見られています。しかしながら、日本の技術に目を向けると世界トップレベルでエネルギー資源の開発に取り組んでいるのです。実のところ日本は、水素エネルギーの開発においては世界トップであり、これから水素エネルギーが世界的にも需要が高まっていくことが予想されており、世界的に日本の水素エネルギー開発に注目が集まっているようです。そこで今回の「TimeMachineMuseum」では、日本の水素エネルギー開発の現状や世界の水素エネルギー開発に注目します。


「石油から天然ガス、そして、水素エネルギー開発」

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世界的なエネルギー資源の不足が危ぶまれている中、ヨーロッパでは天然ガスの輸入制限が厳しく輸入先のロシアから60%削減されている状況です。またロシアから非友好国と指定されている国は、ロシアから天然ガスを購入する際には、ロシア通貨のルーブルでの支払いが要求されており、要求に応じない場合は天然ガスの供給を停止するという状況です。この状況は日本も含めてヨーロッパも厳しい状況です。その中でもポーランドとブルガリアはロシアからの天然ガスの供給が停止している状況となっています。このような状況となっていることから石油や天然ガスの利用を2030年までにヨーロッパでは取りやめ、代替物質として水素エネルギー開発に注目しています。この水素エネルギー開発についてですが2025年までに水素の生産能力を現状の10倍までに拡大させるという発表がありました。


「水素エネルギー開発に注力しているドイツ」

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ドイツはヨーロッパの中でも水素エネルギー開発に力を入れており、実用化のために2020年に発表した「国家水素戦略」では、化石燃料から水素や水素由来の合成燃料に切り替えCO²排出量を大幅に削減するということを明らかにしています。「我々は、水素エネルギーの実用化に関して世界のリーダーになる」という宣言も行っています。また「アクア・ヴェントゥス」と呼ばれている水素計画は、ドイツ国内すべての大手電力会社が参加を決定しています。ヨーロッパの最大規模のプロジェクトの一つに洋上風力発電所で水素を製造するという計画も進められています。この洋上風力発電所で作られた水素は、海底に設置されたパイプラインでドイツに送られて、その後ヨーロッパ各国に送電されるという計画です。さらに「液化天然ガス(LNG)」の開発にも注目が集まっています。


「液化天然ガス(LNG)に注力しているオーストラリア」

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実のところオーストラリアは、2015年に「液化天然ガス(LNG)」の生産を開始しており、2020年には輸出量で世界一となっています。そして、最近では「ヨーロッパで天然ガスが不足した場合には、要請があればLNGを支援する」という発表もしています。オーストラリアの天然ガスの主要な輸出国は日本なので日本はオーストラリアからの天然ガスの供給は確保されているということです。そして、日本自体はオーストラリアから輸入した天然ガスの一部をヨーロッパに融通するという方針が決定しています。


「世界の輸送業界で液化天然ガス(LNG)が燃料の主要エネルギー」

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世界的に石油からの脱却が進みカーボンニュートラルが推奨される中、環境性に優れた「液化天然ガス(LNG)」は世界の輸送業界から燃料として活用する動きが強まっています。船舶や車両にLNGを供給するための充填ステーションの建設が増加しているようです。「スモールスケールLNG」と呼ばれている小規模な基地を建設し、LNGを小分けしてサプライチェーンを構築する計画のようです。そして、天然ガスのパイプラインを利用して天然ガスに水素を混ぜたり、水素専用パイプラインへの転用を行うということです。2020年にヨーロッパの9カ国のガスインフラ会社11社は、「水素輸送インフラ整備」というものを発表しています。その発表によるとヨーロッパ各国を水素ネットワークでつなぐ予定ということです。そして、そのうちの75%は改修した既存の天然ガスのインフラを活用し、残りを新設の水素パイプラインで補完するということです。


「日本の水素エネルギー開発」

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日本の水素エネルギー開発は、どのような状況なのでしょうか。天然ガスの輸入先であるオーストラリアは発電の半分以上を安定的な水力発電で行っているゆえに水素生産コストを安価に抑えていますが、日本は水素技術で世界トップを維持するために運搬技術に注目しています。2020年1月にオーストラリアと日本は、水素・燃料電池分野の協力に関する共同声明が締結されています。オーストラリアで水素を製造し、日本へ運搬することを目的とした「褐炭水素プロジェクト」が実施されています。これは、オーストラリアの褐炭から水素を製造する部分と、製造した水素を日本へと輸送する部分の実証です。褐炭とは、輸送が難しいゆえに利用が限定されている低品質な石炭のことです。そして、オーストラリアのビクトリア州に大量に存在しており、国際的に取引されていない安価なエネルギー資源です。この褐炭を水素の原材料として有効活用し、CO²排出量削減に役立てるという目的です。加えて、「川崎重工」が開発し建造した世界初の液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」は、現地から効率よく安定して輸送できる海上輸送用液化水素タンクを搭載しています。これによって世界初となる液体水素の大量で長距離のオーストラリアとの海上輸送実証試験に成功しています。こうして、日本は水素エネルギー開発が世界トップであり水素サプライチェーンの構築も行っています。


「日本は水素エネルギー開発で特許数世界1位」

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日本政府は2030年までに水素市場が56倍になる目標を掲げています。日本は、実のところ2017年に水素基本戦略を策定し、水素技術の分野で世界1位として開発しています。それで「トヨタ自動車」、「日産自動車」、「本田技研工業」、「パナソニック」などの企業が数多くの特許を保有しています。「エネルギー白書」では、主要国7カ国と日本を比較されていますが、2010年から2020年までの各国に出願された特許を企業ごとに集計して順位が付けられていますが、日本は①水素、②自動車・蓄電池、③半導体・情報通信、④食料・農林水産の4つの分野において1位となっています。水素においては自動車メーカー3社による燃料電池自動車関連の特許は1位。2位は中国、3位:アメリカ、4位:韓国、5位:ドイツという順位となっています。「川崎重工」が「すいそ ふろんてぃあ」の128倍も輸送できる大型液化水素運搬船を開発する計画も進められているということです。


「水素エネルギーの低コスト化するための条件」

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「水素エネルギー」のコストを下げるためには、いくつかの課題があります。

1:安価な原材料、2:水素の大量製造・輸送を可能とする、サプライチェーンを構築すること、3:燃料電池自動車の「FCV」や発電産業利用なでで水素を大量に利用すること

これらの課題に取り組み、達成することが出来るならば水素の低コスト化が実現できるでしょう。そして、日本は水素エネルギー開発は世界トップを維持し、世界的にも注目が集まり日本の技術は重宝されることでしょう。

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管理人:TMM

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未来に残したい、繋げたいをテーマに日々を過ごすことに夢中。そのテーマに自然界、歴史、科学、教育など、あらゆる方面から未来と過去を行き来出来たら、現在どうなっているか、これから先どうなるのか気になることが多く、今更ながら様々な分野を勉強中。