【海洋温度差発電】 2025年に稼働の商船三井世界最大プラント

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【海洋温度差発電】 2025年に稼働の商船三井世界最大プラント

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2025年に世界最大の「海洋温度差発電所」が建設される予定ということが明らかになり、世界から日本の技術の高さに注目が集まっています。この「海洋温度差発電所」には「商船三井」が開発しているということですが、実は日本の技術が世界で特許を取得しており、プラントの部材も競争優位のあるということです。さらに使用される部材は、レアメタルのチタンを使用するということですが、日本は世界シェアの20%から30%を占めているということです。そこで今回の「TimeMachineMuseum」では、世界が注目している日本の最先端技術「海洋温度差発電所」計画に注目します。


「海洋温度差発電とは?」

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「海洋温度差発電」:海水の温度差を利用して発電を行う方法です。これは、太陽の熱で温められた海洋表層水と海底を巡回する冷たい深層水の温度差を利用して発電するシステムです。海洋表層水の温度は、20℃から30℃とされていますが、沸点が低いアンモニアやフロンの蒸気でタービンを回して5℃から7℃の海洋深層水で冷却して液体に戻して、再度、蒸気にするという工程を繰り返し発電を行います。ちなみに表層水の温度が高い、熱帯や亜熱帯地域に適している技術とされています。


「海洋温度差発電が注目される理由とは?」

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「海洋温度差発電」が注目されている理由は、再生可能エネルギーの期待によって実験研究が盛んにおこなわれるようになり再び注目されているようです。日本をはじめ、アメリカやフランス、中国、韓国などでは特に開発が進んでいると言われているようです。ちなみに世界で初めて実証実験を行ったのは日本です。2013年に沖縄県久米島町で実験を開始しています。実験が開始された沖縄県久米島町は、海水の表面の温度が平均25.8℃、水深1000mの深海の温度が9℃程度となっています。20℃程度の温度差があることから実験に最適とされています。


「海洋温度差発電の実証実験に商船三井が参加」

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2013年に開始された「海洋温度差発電」の実証実験ですが、沖縄県久米島町の施設は久米島町と佐賀大学が共同で運営をおこなっています。そして、この「海洋温度差発電所」の開発には海運業大手の「商船三井」が参加しています。このことによって開発スピードが向上し、2025年に世界最大級の「海洋温度差発電施設」が稼働する予定となっています。


「海洋温度差発電所の目標」

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「海洋温度差発電所」が沖縄県久米島町に建設される予定ですが、目標は下記の通りです。

「1日1000KW」の発電を2025年には実現する。これは、沖縄県久米島町の10%から20%の需要と同程度の数値となっているようです。ここで沖縄県久米島町の「海洋温度差発電所久米島モデル」のノウハウを完成させて、モーリシャスやマレーシアなどに海外展開していくという構想もあるようです。現在のところ、陸上に設置している施設を会場に移動し浮体式に変更することでコスト削減を大型化によって解決することが出来ないのか検討している段階のようです。研究を行っている佐賀大学ですが、佐賀大学海洋エネルギー研究センターのアンモニアと水の混合液を用いた「ウエハラサイクル」は、世界トップレベルのサイクル熱効率という評価を受けています。そして、世界の12カ国で特許を得ているほどの研究技術を誇ります。「海洋温度差発電」のプラントに使用される部材については、チタンプレート型の熱交換器が使用されているようですが、使用されているチタンはレアメタルの一つで、金属に限れば4番目に多く採取できる資源です。しかし、チタンは多く採取できるものの加工が非常に難しく高い技術を要するとされています。実のところ日本は、チタンを輸入し、加工、輸出を行い世界シェアの20%~30%を占めています。


「海外の海洋温度差発電について」

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海外における「海洋温度差発電」については、アメリカ、フランス、韓国、台湾などは5000kw~10000kwのプロジェクトを検討しているようです。そして、実地調査が始まっているところもあるようです。とりわけフランスは、国を挙げて取り組んでいると言われています。タヒチやマダガスカル島東方にあるレユニオン島で積極的に開発を進めているようです。ちなみにタヒチの開発は、日本の「株式会社ゼネシス」が受注しているようです。韓国は海洋エネルギーの国際標準規格を決定する「IEC/TC114」に積極的に働きかけを行っているようです。またアメリカのハワイ諸島は火山活動でできた島々なために海岸から離れていくほど深くなっていきます。そのために低温の深層水を組み上げるパイプラインの施設距離が短くて済むために立地条件が良く開発が進んでいるようです。


「海洋エネルギー変換器標準化委員会とは?」

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海洋エネルギーの国際標準規格を決定する「海洋エネルギー変換器標準化委員会(IEC/TC114)」とは、現在のところでは国際標準規格はヨーロッパが先行しています。それゆえにヨーロッパにとって有利な規格になっているようです。


「海洋温度差発電におけるインドの成功とは?」

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世界が注目する「海洋温度差発電」ですが、実はインドが成功を収めています。「海洋温度差発電」の欠点は海水と接する部分に藻類や貝類が付着することによって繁殖していきますが、多くの場合問題を解決するために海水を電気分解して作った塩素で付着を抑制しています。そのために「フラッシュ蒸発」を使った、「スプレーフラッシュ式」という方法を採用することで塩素を用いることなく5年間運用することに成功しています。

「フラッシュ蒸発」:「東芝」のCO²を100%回収できる「超臨界火力発電システム」と同じような原理です。表層水を加圧し、蒸気を液体に変化させて採取しています。この方法は、超臨界状態と同じような感じです。容器内は密閉されており、徐々に飽和状態になって水蒸気が水になって貯まっていきます。そして、その水を真空ポンプで減圧した場所に移動させると、急速に水蒸気に戻っていきます。そして、急速に水蒸気になった蒸気の勢いでタービンを回転させます。


「海洋温度差発電の欠点とは?」

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「海洋温度差発電」におけるデメリットは、コストがかかるということでしょう。しかし、この点は佐賀大学が実証実験を長期運転を目指すということでコスト削減の研究に繋がるのかもしれません。

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管理人:TMM

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未来に残したい、繋げたいをテーマに日々を過ごすことに夢中。そのテーマに自然界、歴史、科学、教育など、あらゆる方面から未来と過去を行き来出来たら、現在どうなっているか、これから先どうなるのか気になることが多く、今更ながら様々な分野を勉強中。