【マリアナ海溝の深海最深部】核爆弾を爆発させる何が起きるのか?

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【マリアナ海溝の深海最深部】核爆弾を爆発させる何が起きるのか?

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世界各国が核廃絶というよりも各増強という選択に迫られている現在、核の脅威については様々なメディアが報道し危険回避できないものかと思案しています。実際、日本では核爆弾が投下され、その被害は現在も続いており、悲惨さを世界に発信しています。そのような中、核爆弾は地上に投下されると甚大な影響を残しますが、水中では一体どのような現象が生じるのでしょうか。とりわけ世界で最も深いとされている「マリアナ海溝」で核爆弾を爆発させた場合、一体何が起きるのでしょうか。核の脅威を認識するとともに地球の仕組みには興味深さを感じずにはいられません。そこで今回の「TimeMachineMuseum」では、核爆弾を「マリアナ海溝」で爆発させるとどうなるのか注目します。


「核爆弾による核実験の結果と経緯」

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核爆弾について考慮してみると、1945年から2017年の72年間で世界全体での核実験の総数は、2000回ほどと言われています。そのうち、地下核実験が1500回とされており、それ以外の場所での実験は500回とされています。1963年にアメリカとソ連を中心に署名された「PTBT(部分的核実験禁止条約)」によって地下核実験以外は禁止されたために、それ以外の核実験の数は少ないとされています。水中の核実験となると公表されているものは10回もありません。海上、海中で潜水艦や戦艦では有効な攻撃対象となるものの、爆風によって津波を起こすことで海岸線に設置された設備にダメージを与えるようなことは難しいことが判明したためです。水深600mでの核実験は「ヴィグアム作戦」のみです。


「マリアナ海溝の深海最深部で核爆弾を爆発させる」

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「マリアナ海溝」の深海最深部で、核爆弾を爆発させると一体何が起きるのでしょうか。下記の核爆弾を使用した場合どうなるのか。

1:リトルボーイ(広島に投下された):TNT換算で15000トン。地上で爆発させた場合、太陽の表面ほどの温度に達する、半径180mの火球が出現。そして半径1.7kmのうちほとんどの建物が倒壊。被害者は、数万人規模。

「マリアナ海溝」の最深部で「リトルボーイ」を爆発させる。

丸いまばゆい光が発光。

核分裂反応による大量の熱が一気に発生するために水中に急速に膨張する泡が発生。この泡の中は、熱により蒸発した水や核爆弾の廃棄物資。核爆発には至近距離にある近隣周辺の物質を瞬時に蒸発させる力を持っています。

最初は、勢いよく膨張していた泡もすぐに勢いがなくなり、穏やかになります。そして完全に膨張は止まってしまいます。この時の半径は、約40mと言われています。

その後、収縮に転じます。そしてすぐに勢いよくつぶれていきます。泡がつぶれて見えなくなってしまったかと思うと、また泡は勢いよく膨張を始めます。この2回目の膨張は、1回目の半分以下の大きさにまでしかならず、再び収縮に転じます。

これらの工程を3,4回繰り返した後、泡は消滅して二度と出現しなくなります。

こうして、考慮してみると地上で核爆弾が爆発すると甚大な被害をもたらすこととは対照的に「マリアナ海溝」の深海最深部であれば半径40mほどにしか被害は及びません。つまり「マリアナ海溝」の深海最深部から1万1000m上にある海水面であっても、爆発した際の膨張は約49mですから被害はありません。

2:ツァーリ・ボンバ(エネルギーは広島型の3000倍以上)TNT換算で5000万トン。爆発の際に生じる火球は半径が4.6kmで広島型核爆弾の25倍。建物や人材な被害を及ぼす距離は54kmで92倍となります。

「ツァーリ・ボンバ」が「マリアナ海溝」の深海最深部で爆発した場合、生じた泡の半径は最大で600mです。やはり、「マリアナ海溝」の深海最深部から海上での影響は、ほとんどないと言っても過言ではあります。


「マリアナ海溝の深海最深部での爆発の結果」

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「マリアナ海溝」の深海最深部で、こうした核爆弾を爆発させても被害が極めて少ないのは、「水の性質」と「高い圧力が原因でしょう。「マリアナ海溝」の深海最深部の圧力は、1万1000気圧。水と空気の違って圧縮されにくく、泡が膨張するためには単純に泡の体積分、半径の3乗に比例した量の水をそのまま押しのける必要があるために空気中とは比較にならないほど影響範囲が小さくなります。一説によると、核爆弾のエネルギーのうち40%が、この泡の膨張に使われていると推定されています。残りの60%のうち大部分を占める衝撃波の影響についてはどうなのか。「ツァーリ・ボンバ」が「マリアナ海溝」の深海最深部で爆発した場合、生じた衝撃波の影響は比較的に小さいものと予想されています。衝撃波の危険性は、大きな圧力の差が短時間で通り抜けることです。これによって多くの魚の浮袋、哺乳類や爬虫類が持つ肺など、空気を含む臓器が破壊されてしまい、それが致命傷になることが多いとされています。他の臓器は比較的に衝撃波に強く、無脊椎動物にはダメージ自体受けることが少ないようです。爆心地からある程度離れていれば、核爆弾によって一瞬で死滅するということはないと考えられています。


「マリアナ海溝の深海最深部での核実験被害」

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核爆弾は大量の中性子を周囲にまき散らすために海水のナトリウムや塩素と衝突し半減期15時間のナトリウム24や半減期30万年の塩素36を生み出します。核爆発によって周囲より温度が上昇した海水と共にこれらの放射能性物質が表層付近にまで移動し、そこで生命に悪影響を及ぼす可能性もあります。さらに海水温の上昇も大きな問題です。津波は起きないものの、台風による高潮や洪水、暴風には警戒が必要になってくるかもしれません。

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管理人:TMM

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未来に残したい、繋げたいをテーマに日々を過ごすことに夢中。そのテーマに自然界、歴史、科学、教育など、あらゆる方面から未来と過去を行き来出来たら、現在どうなっているか、これから先どうなるのか気になることが多く、今更ながら様々な分野を勉強中。